鳥取編〜マンボウシンポジウム日記〜 2006/7/14 (シンポジウム発表!)
貸切のソニック(列車の名前)は気持ちいい〜♪ いつもどこに行くにも車だったので列車での旅は久しぶりで新鮮でした。
あやうく小倉を通り過ぎるところでした。 小倉から新幹線に乗り換えて、広島でヨシタと合流。 岡山で乗り換えてスーパーいなば1号で鳥取まで。 駅では博物館の方がお迎えに来て下さってたので車に乗って早速、鳥取県立博物館へ! 今回のこの企画「遠い海」・そしてシンポジウムの責任者である川上さんにお会いし、展示室を見学させていただくことに。 と、展示室の前にはそうッ!あの巨大生物がッッ!
そう、2004年秋に漁獲された巨大マンボウの剥製です。 このデカさにはビックリ!! このサイズのマンボウを剥製にするとなると数百万円はかかるそうです。 この巨大マンボウの剥製は一見に価値がありますよ。 是非、皆さんも鳥取県立博物館へ足を運んでこの巨大マンボウを見てください。 日本の海にはこのような巨大生物が泳いでいるのです。 前置きが長くなりましたが、展示室の中へ。 そこには・・・おお!ブラボーー!!
マンボウ・ゴウシュウマンボウ・ヤリマンボウ・トンガリヤリマンボウ・クサビフグ!! 現在のところ確認されているマンボウ科魚類5種の剥製がずらりと並んでいました。 しかも小さなサイズの可愛いマンボウまで。 これはファン(マニア?)にはたまりませんな(^m^) しかも私たちの研究まで紹介していただいて・・・ありがとうございます。
私が一番行きたい場所は・・・やっぱ鳥取砂丘でしょ! そしてこれが鳥取砂丘だ!
で、何?あの砂山は?? 向こう側はどうなってるの?ってなわけで松浦先生には待ってもらってあの山までダッシュ!! 下りは足が砂に埋まってショックが吸収されてヒザに負担がかからず、快適に走れるんですけど、上りはめちゃめちゃキツい・・・。 ハァハァ言いながら登って周りを見渡す。
よくあの建物からここまで走ってきたなぁ。 で、右が砂山の向こう側の景色。 実は私の座ってる後ろはどーーーーんと急斜面。10〜15mは下ってます。 そこを降りればすぐに海でした。 海水浴をしてる人もいましたよー。 今日は暑くて海はベタ凪。泳ぐには最高の日です。 いいなぁ、俺も泳ぎたい!
7/16 シンポジウム当日。 シンポ自体は午後2時からなので、午前中はとにかく発表練習。 ってもスライド見ながら時間を計りつつ頭の中でブツブツ言うだけなんだけど。 でも、やっぱり気にくわない箇所は変更変更。 昨晩完成したはずのスライドでしたが発表直前には結構変わっていました。 そして午後2時。 シンポジウム開始です。
次に松浦先生がマンボウという魚についてのお話。 初めて聞く話に私も発表のことをすっかり忘れてへぇ〜と聞き惚れる。 で、私の番!!
極々簡単に内容を紹介しますと・・・
そしてゴウシュウマンボウは南半球にしか生息していないということから、北半球、そして日本近海に出現するマンボウは 当然マンボウ(Mola mola)1種だと考えられていました。 ということは当然、日本近海に頻繁に出現する1m前後のマンボウが成長すると関東・東北沖に出現する巨大マンボウになる ということになりますよね。 しかし、日本近海に頻繁に出現する1m前後のマンボウと関東・東北沖に出現する巨大マンボウのDNA(遺伝子)を比べて見ると、 かなりの違いがあることがわかりました。
ではこの巨大マンボウは一体何者なのでしょうか? 先ほど述べたように、これまでのところマンボウ属にはマンボウとゴウシュウマンボウしかいません。 もしかしたら東北沖で獲れるこの巨大マンボウはマンボウでもゴウシュウマンボウでもない新たな種(もしくは亜種)の可能性が!? というのが私の研究結果でした。 (ちなみにマンボウに関しては過去の研究者のことや諸々の事情があり、新種として発表するのは難しいとのこと) ではこの度、境港で漁獲された巨大マンボウは一体どちらの仲間になるのか!? この巨大マンボウはクレードBのマンボウであることが判明しました。 結局、私はマンボウの謎を一つでも多く解こうとしたのですが、一つ謎が解けると4つ5つと謎は増えていきました。
今は色々な仮説を立てて、後輩のヨシタが研究を進めています。
詳しい話はまたいずれ。 ヨシタも無難にこなし、終了。 質問もたくさんいただき、充実したシンポジウムとなりました。 気付いたら用意していただいた水は9割くらい減っていました(笑) 緊張してましたから。
博物館の皆様、川上さん、松浦先生、ヨシタ、本当にどうもありがとうございました。 久しぶりにマンボウ漬けの日々を過ごすことが出来ました。 現在研究をされている松浦先生やヨシタの話を聞いていると自分は取り残されているようで少々寂しい思いをしましたが、 また色々新情報が入ったら教えて下さい。 私も仕事をしながら趣味でマンボウを追いかけます。 楽しみにしています!
たくさんの種類のマンボウの剥製や魚の剥製を見ることが出来ますよ! それではまた! TOPへ マンボウ日記TOPへ |